備えのないまま地震に遭遇!アレルギーの娘との避難所生活

はじめての子どもとの地震

2016年10月、震度6弱の地震に遭いました。

自宅は大きな被害を受けませんでしたが、災害の備えをしておらず、母子家庭で男手のない不安から、3日間を避難所で過ごしました。

当時、娘は1歳0ヶ月。

今までに、2度の大きな地震(大阪で阪神淡路大震災、東京で東日本大震災)を経験していましたが、子連れでの罹災ははじめて。

揺れの大きさは同じでも、独り身とは違う不便さと怖さを経験しました。

また、被災の具体的な備えや、シミュレーションの大切さを知りました。

突然の震度6弱

地震が起きたのは、午後2時過ぎ。

自宅で昼食を食べ、キッチンのダイニングテーブルで授乳を終えたあとでした。

はじめはゆったりと、その後、あっという間に激しい揺れへ変わりました。

「地震!地震!」

と叫ぶ私と母。

膝の上に抱かれていた娘が驚いて泣き出します。

一旦揺れが落ち着いたのを確認し、テーブルの下へ身を移しました。

その後、ふたたび激しく揺れ、娘を抱きしめながら

「止まって!」

と願い続けました。

浮かぶ不安

どこへいけばいいの?

大きな揺れが落ち着くとともに、次々とこれからの不安がよぎりました。

まず浮かんだのは、この家にいるべきか、外へ出るべきか。

外へ出たら、どこへ行けばいいのか。

当時暮らしていた家は、築50年以上。

地震でつぶれるのでは…と、以前から心配していた家でした。

食物アレルギーの食べものは?

次に浮かんだのは、娘の食べもののことです。

食物アレルギー(卵、えび)があるため、毎日の食事やおやつはてづくり。

旅行などの外出時には、通販で取り寄せた無添加のベビーフードを食べさせていました。

市販のベビーフードがどんなものかさえ知らず、娘が食べてくれるのか不安になりました。

今までの安心・安全へのこだわりが、壁となってしまったのです。

ベビーフードが手に入らない!

同居していた母と相談し、いったん車で外へ出ました。

目的はふたつ。

ひとつは、町役場へ行き、避難所の開設予定と安全な場所を訊くこと。

もうひとつは、ドラッグストアへ行き、ベビーフードとおむつを買うことです。

ガスの元栓を締め、とりあえずの荷物(娘のお茶、おむつ、バスタオル)を載せて出発。

役場で避難所の場所を訊き、ドラッグストアへ。

しかし、店は臨時休業。

店先には、

「地震の影響で臨時休業。再開は未定」

との貼り紙がありました。

その後、3つのスーパーを巡りましたが、いずれもベビーフードの取り扱いはなし。

限られた品ぞろえの地方スーパーの不便さを感じました。

火を通さないで、卵が入っていないもの…。

いざ、娘の食べ物を探そうとしても、すぐには浮かんできませんでした。

品薄になりはじめた店内で買えたのは、バナナ、食パン、あかちゃんせんべい。

水やノンカフェインのお茶は、すでに売り切れていました。

「緊急時にさっと食べられるものは何か」
「どこへ行けば必要なものが手に入るか」

アレルギーを持つ子どもがいながら、チェックしてこなかったことを悔やみました。

避難所に到着

水とお茶を購入

避難所は、自宅から車で5分程の多目的ホール。

畳140帖の大広間が開放されていました。

開設せれたばかりで、まだ人はまばら。

夜中に目を覚ます娘のことを考え、出入口の近くに場所をとりました。

その後、まず向かったのは自動販売機。

買ったのは、水とノンカフェインのお茶を3本ずつ。

全部ほしい!と感じましたが、他にも必要な人がいる、大人は救援物資で何とかなる。

と、逸る気持ちをおさえました。

ベビーフードの手配

次にしたのは、ベビーフードの手配です。

役場の方が

「何か必要なものはありませんか?」

と声をかけて下さり、アレルギー品目を含まないベビーフードをお願いしました。

それに加え、以前から利用していた通販サイトで、無添加のベビーフードを注文。

メッセージ欄で地震の状況を伝え、宛先は避難所近くの親戚の自宅にしました。

幸い役場の方の対応が早く、ベビーフードは当日20時過ぎに手元に届き、通販の方も翌日に受け取れました。

避難所には、炊き出しのおみそ汁、おにぎりやお弁当、パンなど、食べものが豊富にありました。

しかし、原材料の確認ができたのはお弁当だけ。

アレルギー用の食べものを、自分で用意しておく必要性を実感しました。

避難所の夜

眠れない娘

避難者は夕方から増えはじめ、18時過ぎにはほぼいっぱいになりました。

いつもと違う環境に、とまどうどころか大はしゃぎの娘。

もともと寝つきが悪く、夜中に何度も目を覚ますため、寝てくれるのか不安でした。

案の定、22時を過ぎても、興奮状態で眠れません。

大広間の電気は消され、静かな状態。

他の人の迷惑にならないようにロビーへ。

幸いおもちゃや絵本が用意されており、飽きることなく時間を過ごせました。

避難グッズといえば、水や食料のイメージでしたが、子どものためのおもちゃや絵本、ぬいぐるみなども必要だと知りました。

23時を過ぎ、別室に用意された授乳室でおっぱいをあげ、抱っこをして歩き回り、ようやく寝かしつけました。

大広間に戻るため出入口に近づくと、地鳴りのような大きないびきが聞こえてきました。

近くだったらどうしよう…。

そう思いながら扉を開けると、その不安が的中。

私たちのとなりで寝ている女性でした。

毛布を敷いた自分たちのスペースに行くと、物音や声に敏感な娘は目を覚まし、泣き出してしまいました。

結局、ロビーと授乳室で一夜を過ごしました。

車内で寝る親子

あとになって、小さな子どもがいる家族は、駐車場の車内で寝ていたことを知りました。

余震や安全面での不安はありますが、睡眠をとって、体力を維持するのは大切なことです。

これをきっかけに、アウトドア用の寝具を常に車内に載せておくようになりました。

自治体によって異なる対応

娘が避難所で問題なく過ごせたのは、たまたま運がよかったから。

災害の対応は、自治体によって違い、同じ自治体でも避難所によって異なると思います。

実際、他の自治体ではベビーフードやおもちゃの用意はなかったと聞き、私たちが恵まれていたことを知りました。

成長にあわせた備えを

これを機に、一般的な避難グッズに加え、「我が家にとって必要なもの」を考えるようになりました。

今、娘は3歳。

行動範囲が増え、食べるものも変わりました。

災害時は、これがあれば絶対安心!と言い切れません。

けれど、成長に合わせた備えを見直しながら、これからも「我が家にとっての安全」をつくっていこうと思っています。

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