小学3年生の息子が突然不登校に!登校拒否から再登校までの日々


文部科学省が発表した

「児童生徒の問題行動・不登校等調査」

によると、不登校の小中学生は年々増加傾向にあるそうです。

「小学生でも不登校になるんだな」

と、私は他人事のように思っていました。

私には3人の息子がいますが、まさか自分の息子が不登校になるなんて、思いもしなかったからです。

突然の登校拒否

長い夏休みも終わり、新学期が始まって親としては「少しホッと出来る」と思っていた矢先のことでした。

新学期初日を終え、帰ってきた息子たち。

出迎えると、突然、小学3年生の息子が

「明日からはもう学校に行かない」

と言い始めたのです。

理由を聞いても

「行かないって言ったら行かない!」

としか言いません。

宿題はいつも通りにしていたので、

「明日になったら気持ちも変わるかな」

と思い、何事もなかったかのように夜を過ごすことにしました。

次の日の朝、いつも通りの時間に起き、朝食をとっていた息子に学校へ行く準備をするよう声をかけました。

しかし、返ってきた答えは

「行かない!」

という言葉だったのです。

息子は小さな頃から「とても良い子」と言われる子でした。

保育園や小学校でも先生の手を煩わせることもなく、友達に叩かれたりしても息子が手を出すこともありませんでした。

とても真面目で

「やらなければいけないことは必ずやる」

「してはいけないことは絶対にしない」

という子です。

どうして「学校に行きたくない」と言い始めたのか、まったく見当もつきませんでした。

登校時間がきてしまったので、その日は1日休ませることにしました。

「1日休めば気持ちも変わるかな」

と思ったからです。

登校拒否の理由

息子が登校拒否をした理由は、大人からすれば、たいしたことはありませんでした。

「1学期に体重のことでからかわれた」

「特になにもしていないのに、叩いたり蹴られたりした」

息子は同学年の子と比べると、身長も高く体格も良いので体重が重いのは当たり前のことで、特に気に病む必要もないと思います。

叩いたり蹴られたりというのも、話を聞いていると、ふざけてちょっかいを出された感じでした。

親としては

「そんなことで?」

と思いましたが、息子にとっては「そんなこと」ではなかったようです。

「ずっと我慢していた。もう嫌だ!」

と言われた時は、

「甘えているだけじゃないのか」

「そんなに嫌ならどうしてその時に言ってくれないのか」

と思いました。

それと同時に母親として、もっと日々の出来事を聞いてあげられる環境作りをすれば良かったと反省しました。

話を聞き終わったころ、校長先生から連絡があり、息子と小学校へ行き事情を説明することにしました。

息子は校長先生を信頼していたようで、

「校長先生になら話が出来る」

と言ったからです。

校長先生が親身になって、息子の話を聞いてくれましたが、息子の意志は変わりませんでした。

「謝ってもらっても時間が経てば、同じことを繰り返すから」

という理由でした。

不登校の始まり

登校拒否を始めてから毎晩のように夫と私と息子で話をしました。

担任の先生も毎日家庭訪問してくださいましたが、息子の意志は変わりませんでした。

追い詰めるようなことはしたくなかったので、本人の意思を尊重するようにしていました。

先生方も

「今は無理やり引きずって学校へ連れてこなくてもいいですよ」

と言ってくださったので、毎朝

「どうする?」

と確認して休ませました。

息子は毎日テレビを観たり、本を読んだり、ゲームをしたりして過ごすようになりましたが、夕方、弟が学校から連絡帳を持って帰ってくると必ず宿題をしていました。

学校を休み始めて数日間は

「宿題はしているから、そのうち学校へ行けるようになるかな?」

と思っていました。

しかし、1週間、2週間と時間が経つにつれて不安も大きくなりました。

  • このままずっと学校へ行かなかったらどうしよう。息子の将来は?
  • 引きこもりになってしまったらどうしよう。
  • 学校へ行けるようになったとしても勉強についていけるのか。

毎日担任の先生や校長先生と話をする中で、

「カウンセリングを受けてはどうか」

と提案があり、どうにかしてこの状況を変えたかったので、カウンセリングを受けることにしました。

カウンセリング

初回は夫婦でカウンセリングを受けることにし、これまでの子育ての仕方や、不登校に至った経緯、その時の対応など話し、アドバイスを受けました。

・ルール作りをする。

学校へ行かなくても、いつも通りに起きて、朝食をとり、制服に着替える。

学校と同じ環境作りをする。

(テレビやゲームはしない。)

・昼食はおにぎり1つと味噌汁1杯程度

夕食もいつもの量の半分。

母親もそれに付き合う。

調子が悪くて学校に行けないのだからたくさん食べさせない。

・兄弟のケアを必ずする

不登校連鎖を防ぐため。

・母親のいないところで、父親が「お母さんはいつも心配しているよ」と声をかける

・学校に行けなくても、車で学校の近くまで行く。出来ればあいさつ登校をする。

引きこもりを防ぐため。行けるところまでで良い。

その日の夜に、息子に

「今日はあなたがどうやったら学校へ行けるようになるか、相談に行ってきたよ」

と話し、まずはルールを作ることから始めました。

あいさつ登校

カウンセリングを受けた次の日から、約束通りに毎朝制服に着替え、学校の近くまで車で行く毎日を過ごしていました。

しばらくして、軽い気持ちで

「そろそろ学校に行きたくなってきた?」

と聞くと、

「いっぱい休んだから行きにくい」

という答えが返ってきました。

「行きたくない」という言葉が「行きにくい」に変わったのです。

私は、息子と相談をし、学校へ連絡することにしました。

息子は他の生徒に会うのは嫌だったようで、校長先生にお願いし、校門に誰もいない時間帯を選んであいさつ登校を始めることにしました。

初めは

「無理やり校舎の中に連れて行かれるんじゃないか」

と息子は不安に思っていたようですが、

「おはようございます。よく来たね!明日も元気にあいさつに来てね!」

とあいさつするだけだったので、安心したようです。

あいさつ登校を始めて1週間が経ったころ、校長先生から息子に

「1時間だけ校長先生と、特別に校長室であなたの好きな授業しない?」

と提案がありました。

最初は悩んでいた息子も

「がんばってみる」

と返事をし、次の日から別室登校を始めることになったのです。

別室登校~校長室、保健室登校~

校長室での別室登校は1週間続きました。

朝8時半頃登校し、9時半に迎えに行くという毎日でした。

校長先生との授業はとても楽しかったようです。

帰りの車の中で、笑顔で授業の内容を教えてくれる息子を見ることが出来て、私もとても嬉しかったです。

しかし、不登校の子にとって、家や別室登校が

「楽しい」「居心地が良い」

と感じる場所であってはいけないのだそうです。

そのため、校長先生と話をし、校長室での別室登校は2週間で終え、それ以降は保健室で過ごすことに決めました。

保健室では本を読んだり、宿題をしたりする毎日を過ごしていたようです。

保健室登校を始めて1週間経った頃、カウンセラーの先生と相談して学校で過ごす時間を徐々に増やしていくことに決めました。

月曜日始まりで、1週目1時間目まで。

2週目2時間目まで。

3週間目3時間目までという流れです。

本人が

「どうしても今日は行きたくない」

と言えば、最低限のあいさつ登校だけの時もありました。

親としての気持ちの変化

息子が不登校になり、最初のうちは

「なんで学校へ行くことが出来ないのか」

「みんなが出来ることを何故息子は出来ないのか」

と毎日考えていました。

子育てには非協力的だった夫は、

「息子の気持ちがまったくわからない」

「聞いても本心は教えてくれない」

と悩んでいました。

息子たちのこと、私たちのことを、夫と話をしていく中で涙が出ることもあり、夫も私も暗い気持ちで毎日を過ごしていました。

しかし、カウンセラーの先生から

「不登校児の親のストレスはすごいです。

ですが、親が元気な心でないと不登校児の心は元気になりません」

と言われ、少しずつ自分の気持ちも変わったように思います。

「なんとか学校へ行かせるようにしなければいけない」

ではなく

「学校へ行っていなくても、元気ならそれでもいいか」

と思い始めました。

「今ここまで出来ているならもう少し頑張れるかな?」

と欲張ることも止めました。

毎日のように

「明日も少しでも学校行こうね」

など言っていましたが、それも止めました。

すると、私が何も言わなくても息子から

「今日はあいさつ登校だけする」

「今日は3時間目までがんばるから迎えにきて」

など言ってくるようになりました。

夫も仕事から帰って書斎へ籠ることを止め、息子たちと一緒にお風呂に入ったり、話をする時間を作るようにしました。

私たち親の気持ちの変化が、息子の気持ちの変化に繋がったのかなと感じました。

再登校を目指して少しずつ授業へ

保健室登校を始めてから2ヶ月が経つ頃には、給食の時間まで学校にいる日が増えました。

カウンセラーの先生から

「別室登校も不登校には変わりないので、1時間ずつでも授業に出るようにしていきましょう」

と話があったので、息子と担任の先生と相談し、体育の見学や、理科の実験などから授業に参加していくことに決めました。

最初は1日1時間授業に参加出来れば良い方でしたが、そのうち給食も教室で食べることが出来るようになり、授業に出る回数も少しずつ増えていきました。

冬休みを挟むことで、また振り出しに戻るのではないかと心配もありましたが、新学期初日も登校出来ました。

週に1、2日

「行きたくない」

と休む日はありましたが、3月に入ってからは毎日学校へ行くことが出来るようになりました。

最後に

またいつ

「学校に行きたくない!」

と言い出すか、不安は残っています。

きっと、この不安はずっと残ったままだと思います。

息子が不登校になったことで、子育てに非協力的だった夫も少し変わることが出来ました。

そして、私自身もいろいろなことに対して

「そうあるべきだ」

という既成概念を捨てることも出来ました。

息子自身も、嫌なことから逃げるのではなく、乗り越えていく力をつけて、少し成長したような気がします。

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