育児と仕事の両立はできる?復職後2年で退職を決めた理由

「育児と仕事の両立」―。

言葉にするとなんともあっけない印象です。

しかし私はこの問題でずいぶん悩み、精神をすり減らしました。

ジレンマの中、葛藤や妥協をしながら、自分の進む道を決めた私の体験談をお話しします。

職場復帰はしたけれど…会社の変化に戸惑う

私は正社員として在職中、30代後半で第一子を出産しました。

その時点で会社には10年以上在籍しており、上司と同僚の理解とサポートの中、育児休暇に入りました。

子供の保育園も無事に決まり、1年後に復職。

大変な中にもやりがいを感じられる業務を今後も続けていける事に感謝しつつの職場復帰でした。

しかし復帰後の会社内には大きな変化が起こっていました。

部署内の社員は直属の上司を含め全員が、中途入社で転職して来られた方ばかり。

全く新しい人間関係をこれから構築しなくてはならない状況に、少し不安を覚えました。

度重なる子供の病気と自分の体調不良

復帰後の生活は想像以上に大変なものでした。

自分の思い通りにならない事を痛感する毎日。

0歳で保育園に預けた子供は、よく熱を出しました。

しかし人手の少ない部署です。

休めばたちまち、同僚や上司に迷惑をかける事となりました。

よって病児保育(病気の子供でも預かってもらえる有料施設)に登録をして、やむを得ない場合はそちらで預かってもらいました。

母と離れまいとする辛そうな我が子を預けて仕事に行くことは、本当に胸が押し潰される思いでした。

そして子供が完治した途端、自分自身の体調不良に悩まされる事も。

育児と仕事をこなす中で、どんどん身体と気持ちが消耗していきます。

仕事の量と限られた時間~「できません」が言えない

毎日の時短勤務、子供の病気による急な欠勤…。

どうやりくりしても出産前と同じ量の仕事をこなすことが不可能でした。

するとその分、同僚や上司にしわ寄せが行きます

申し訳ない気持ちから、どんどん肩身が狭くなっていきました。

今思えばこの段階で、きちんと上司や同僚とフランクに話し合っておくべきだったのかもしれません。

しかしその時の私は、

(迷惑をかけないようにしなくては。どうにか戦力として認められたい)

という一辺倒な思いしかありませんでした。

出産前は仕事をこなせていたという、変な自負があったのかもしれません。

しかし子供を土曜日保育に預けて出勤しても、満足のいく仕事はできませんでした。

結果、子供に対しても罪悪感を持つという悪循環に陥っていきます。

人間関係が上手く築けない事の精神的負担

復帰後初対面の同僚や上司とは、なかなか打ち解けられないまま日々が過ぎていきました。

残業の多い部署でしたが、私は時短勤務です。

皆が遅くまで残業する日々の中、私は早い時間に退社します。

この事も疎外感を感じる一因となりました。

また子供を産む前はたびたび仕事仲間と飲みに行く事もありましたが、出産後はそういうことも一切ありませんでした。

円滑なコミュニケーションが取れない事は、仕事にとても大きな影響があったと思います。

人と比べて落ち込む日々

近くに手伝ってくれる親がいれば…。

夫の仕事がもっと融通の利くものだったら…。

そんな思いはどんどんエスカレートして、

(もっと経済的に余裕があれば、仕事を辞められるのに!)

などと嫌なことばかり考えるようになっていました。

ネットを見れば、育児と仕事を両立してキラキラしている人が目についてしまいます。

比べても仕方ないと分かっているのに、止められません。

私には確固たる「自分」というものが無いのだろうか、と落ち込みました。

私はますます子供にも夫にも余裕のない態度を取り、仕事の事が頭から離れず、笑顔も少なくなって不眠症になっていきました。

同僚からのプレッシャーと仕事のミス

その頃、子供の病気で仕事を休んだり早退をしたりすると、年上の同僚からはあからさまに嫌味を言われるようになっていました。

ある日、ほとんど引継ぎがないまま量の多い仕事を振られる事がありました。

時間の制約がある自分には、質の高い仕事をする自信がない事を同僚と上司に伝えましたが、聞き入れてもらえません。

もちろん懸命に仕事に取り組みましたが、細かい神経を注ぐ性質の業務なだけに、集中力を欠いていた私はミスを犯してしまいます。

なんとかミスをカバーするも、私はこの環境で働く意欲がどんどん低下していくのを感じました。

同僚と上司からは

「人員はギリギリでやっている。フォローは難しい」

と言われました。

ショックでしたし申し訳ない気持ちでしたが、一方で何か心の糸がプツンと切れたような感覚にありました。

会社側の都合があるにしろ

(なぜもう少し、働く母親の気持ちに寄り添ってくれないのだろう)

と思ってしまったのです。

退職を決意

復帰して2年弱、ついに精神的に限界を迎えてしまいました。

子供の延長保育申請をして、フルタイムで働くことももちろんできましたが…私にはその選択ができませんでした。

まず私がしなくてはならない事は、やみくもに

「育児も仕事もこなしてみせる、頑張る!」

ではなく、

「私は現在、両立は全くできていない」

とはっきり認める事。

私はそのことに気付き、退職を決意。

これからは、自分の出来る範囲で仕事をしていこうと決めました。

私にとっての「育児と仕事の両立」とは

現在私は、これまでとは全く異なる職種のパートをしながら子育てをしています。

また、在宅でできるお仕事も、少しずつですが始めています。

私の収入が激減した今、こうしていられるのは夫の支えがあっての事であり、それに対する感謝も忘れたくないと思っています。

何より子供に対して笑顔でいられるようになり、日々発生する子育ての悩みに対しても、大きく構えていられるようになった事が一番の喜びです。

そういう意味では、現在私は

「育児と仕事を両立している」

と言えるのかもしれません。

最後に

私はその職場から離れる事で両立における苦しみから解放されました。

もちろん世の中には、責任が多く負担の多い仕事でも立派に両立しているお母さんもいることでしょう。

そんな方を心から尊敬しますし、羨ましくもあります。

働くお母さんはどうしても肩身の狭い思いをしがちですが、本来はこういった思いをせずとも良いはずですよね。

あまり思い詰めることはなく、かといって甘えすぎることもなく、周りに感謝しながら気持ちよく働いていけたら理想です。

お母さんが笑顔で子供と接していれば、子供も幸せ。

そしてお母さんも幸せです。

子供は世の中にとっても宝物ですから、社会一丸となって、一緒に子供を育てようという風潮になってほしいと思います。

それと同時に、育児中の母親が制度に守られ、安心して仕事を続けられる会社が増えることを願います。

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