10歳息子はADHD!落ち着きがないのは私のしつけのせい?

私はアメリカ在住の、10歳の息子と6歳の娘を持つ二児の母親です。

以下は、私の息子が10歳になった今でもやっている行動です。

  • 着替える為に服を出したのに、着替えずに読書をしている
  • 学校に水筒など毎日持って帰ってくるものなのに、よく忘れて帰ってくる
  • 触ってはいけないと言われていたのに、触って怒られる
  • 静かにしなければならない時に、人の気を引こうと、わざと大声で話したり、ふざけて笑いを取ろうとする
  • 「あと何分ね」と予告をしても、やっている事を止める時間になっても止められず、急かされるとひどく抵抗する
  • 人に畳み掛けるように話すことが多い

数週間前、注意欠如・多動症(ADHD)と診断されました。

何年も悩み、診断を受けるのが一番と納得してから臨んだ検査だったので、私も息子もきちんと受け止められた結果でした。

上記の息子の行動は最近始まったことではなく、3、4歳の頃から続いています。

ただ小さい子供だと、ADHDでなくてもあり得る行動なので、年齢と共に改善していくものと思っていました。

 新生児〜乳児期

息子は、39週目に小さめではあるものの正常出生体重で生まれました。

夜中に何度か起こされる日もありましたが、特別大変な思いはしませんでした。

母乳も普通に飲み、好き嫌いもなく、離乳食もよく食べていました。

トイレトレーニングに時間がかかったということはありましたが、健診で発達の遅れを指摘される事はありませんでした。

 幼児期

息子が8ヶ月になった辺りから2歳10ヶ月でプリスクールに行くまで、同じくらいの年の子供を持つお母さん達と集まるプレイグループに毎週のように参加していました。

主に日本人のお母さんが集まるグループに参加していましたが、私には他のお母さんとの交流をあまり楽しむ余裕がありませんでした。

息子は少し目を離すとどんどん遠くに行ってしまい、いつ振り向くかなと待っていても振り返りもせず公園の端まで一人で行ってしまい、走って捕まえに行っていました。

もともと同時に色々なことをするのが苦手だった私は、そんな息子を見張るのが精一杯で、他のお母さんと話していても会話を楽しむ余裕がありませんでした。

ほんの少し目を離した間に公園からいなくなってしまい、警察沙汰になったこともありました。

幸い、参加していたお母さん達が一生懸命に探してくれて、近所の親切な女性が見つけて警察に連絡をしてくれたので事なきを得ましたが、あの時ほど辛いと思ったことはありませんでした。

事件が起きると少しでも目を離した親のせいにされてしまいますが、お母さんがお喋りに夢中で全く見ていない子供でも近くにいる子供がほとんどでした。

ちょっとでも油断して目を離した罪悪感と、誰よりも気を付けて見ているはずなのに警察沙汰になってしまった惨めさとが入り混じったような気持ちになり、今思い出しても辛い出来事です。

年齢が上がるにつれて、いきなり遠くへ行ってしまうことは無くなりましたが、今でも指定の場所で待つように言っても30秒と待つことができません。

少しの間娘を見ているように頼んでいたのに待っていたのは娘で、居なくなった息子の場所を娘に教えてもらったということもありました(笑)。

 プリスクール(日本の幼稚園年少・年中に該当)

プリスクールに入るようになると、落ち着きのなさが如実に表れてきました。

みんなが輪になって歌っていても、どこかに行ってしまう。

静かにしなければならない時に騒ぎだす。

先生の言う事を聞かない。

他の子の注目を浴びるのが好きで、わざと気をひくような行動をし、周りを巻き込む。

息子のことで先生から褒められることはほとんどありませんでした。

それに加え、4歳を過ぎると、目をパチパチさせたり、首をクイッと頻繁に上げたり、ん、んと喉を鳴らすようなチック症状も定期的に表れるようになりました。

私達夫婦には、息抜きに預かってくれる家族が近くにいませんでした。

手のかかる息子を預けるのが申し訳なくて、預かってくれるという友人にも預けられず、相談をしたくても、何が問題なのかがわからず、どう相談したらいいのかわからない。

他に落ち着きのなさの原因が思い当たらなかったので、息子の行動は全て私の責任のような気がしていました。

主人は息子と一緒に過ごすのが好きでしたが、同時に息子の行動にイライラ事も多く、私の躾の問題ではないかと責められた事もありました。

ただ幸い、私たちの周囲にはそんな息子を面白いと見てくれる大人もいたり、諦めずに努力してくれる先生もいたので、自分を追い詰めることはありませんでした。

小学校入学

小学校に通い出してもクラスでの態度はそれほど変わらず、幸いお友達を叩いたりすることはなかったのですが、学校から息子の先生や他生徒とのトラブルの事で、電話がかかってくる事が何度もありました。

その度に話し合ったり、叱りつけたり、落ち着いてから学校に戻そうと休ませたりしましたが、何をやってもダメな時はダメで、放っておいてもそのうち落ち着いてきたりの繰り返しでした。

幸い1〜3年生の間受け持って下さった担任の先生は、そんな息子のことも色々と考えてくれて、息子が落ち着く机の場所を模索してくれたり、手に粘土を持たせて落ち着かない時には握るようにしてくれたり、良い事をしたらたくさん褒めてくれたり、色々と取り組んでくれました。

それでも、小学校3年生になっても授業妨害になるような行動が無くならなかった為、その担任の先生にやんわりとADHDの検査を受ける気はないかと打診されました。

診断を受けると学校で正式に息子のニーズに合わせた取り組みができるからという理由でしたが、診断を受けることへの不安が大きかった私は、病院で検査を受ける前にまず副作用の心配が無いホメオパシー療法を試すことにしました。

ホメオパシー療法だけなく医師の国家資格を持つきちんとした医師でしたが、そこの治療は自分が加入している健康保険の適用外で、もともと診察料が高いアメリカでは結構な出費でした。

残念ながら、副作用がない代わりにADHDの症状に使うレメディ(ホメオパシーで使用する副作用の無い薬のようなもの)は効果が表れるのに時間がかかり、四種類のレメディを一日四回服用しなければならず、手間もかかる上に経済的に圧迫されていたので、長くは続けられませんでした。

それでも診断された場合に、副作用のある薬物療法を受けることには抵抗があり、今度は友人に勧められたクレニオセイクラルセラピー(頭蓋仙骨療法)を試すことにしました。

これも劇的な変化はありませんでしたが、数ヶ月経つとある程度の改善が見られるようになりました。

学校での学力ですが、成績は平均かそれ以上です。

読書が好きで文字を読むのは問題ありませんでしたが、今でも書く文字が整っている時とそうでない時が極端に違います。

かけ算九九や漢字の練習など繰り返し学習が嫌いで、やらせようとすると激しく抵抗し、取りかかるまでの時間の方が、実際に宿題に取り組んでいる時間よりずっと長くかかりました。

 ADHD検査へ

もともと繊細で環境の変化にストレスを感じやすい息子でしたが、4年生になり担任の先生が変わってしまったのを機に、また落ち着きのなさや反抗的な態度がひどくなっていきました。

プリスクールからずっと疑ってきた息子のADHDの可能性。

ここにきてようやく診断が付いた方が本人の為かもしれないと思えるようになり、息子のかかりつけの小児科医に相談しました。

相談の際、薬物療法は最後の選択として残しておいて、できる限り他の方法で取り組みたいと言ったところ、この小児科医も薬物療法を強くは勧めてはおらず、他の方法をまず試して欲しいと言ってくれました。

医者=薬と思っていた私は、このお医者さんの言葉に勇気付けられ、もっとADHDについて知って、息子にとって最良の方法を探してみようという気になれました。

私たち家族が通う病院では、まず親がソーシャルワーカーが行うADHDの概要、家での対策、学校での対策などの講習を週一回三週連続で受けるよう手配されました。

それに並行して、専門のカウンセラーによる面接と家族と学校からの提出書類によって診断が行われました。

診断は本人同席のもと伝えられ、10歳の息子も自分がADHDと診断されたことを知っています。

息子はショックを受けた様子はなく、ADHDの意味をどう受け取っているのかがわかりませんが、

「これって皆に言った方がいいの?」

と聞いてきたので、隠すことでもないけどあえて言いふらすことでもないと伝えました。

お国柄か、アメリカにはADHDを公表している有名人が多く、オリンピック金メダリストのマイケル・フィリプス、俳優のジム・キャリー、モデルのパリス・ヒルトン、歌手のジャスティン・ビーバーなど子供でも知っていて尊敬できる人たちの写真やビデオを見せ、頑張れば何でもできるようになるから自分の頭の使い方に合ったやり方を一緒に試していこうねと話しました。

診断後、薬物療法を現在選択しないのなら病院で他にすることは無いとのことなので、息子の生活は今のところほとんど変わっていませんが、講習で教えてもらったADHDの子供に合った生活スタイルを確立し、学校に息子のニーズに合った対処をしてもらうよう申請する準備をしています。

アメリカでのADHD講習内容と治療法を紹介!その効果は?

2019年4月3日

とりあえず、家族が納得するやり方で向き合っていくつもりです。

幸いこの1ヶ月半は、息子も落ち着いていて、担任の先生からのお叱りのメールを受けることも無くなりました。

 最後に

息子の行動は集団生活では問題になる事が多いのですが、人見知りをせず誰とでも話ができ、新しいアイディアを次々と思いつき行動に移そうとする賢さと逞しさがあります。

何か始めても長続きしないことも多いですが、嫌な事があっても引きずらないので、多少からかわれても次の日には忘れていて学校で楽しそうにしています。

クラスメートによってはハイテンションな息子にひいてしまう子もいますが、その元気の良さが好きな子もいます。

親としては、息子の問題行動に注目してしまいがちなのですが、親がドキッとするような息子の行動も周りの人達は思っているほど気にしていないのかもしれません。

息子を授かってから10年。

息子の問題行動は私の責任と思っていた頃の私は、子育てを全く楽しめませんでした。

育児本などを読むと、母親の影響力が大きく取り上げられる事が多いのですが、結果を出せない私にはプレッシャーにしかならず、自信喪失の元でした。

私の場合は、少なくとも私の聞こえるところで他人に批判されることはなかったので、母親としての自分を一番責めていたのは私自身でした。

息子を誰よりも愛してあげなければならなかったのに、誰よりも厳しい目で見ていたのは私でした。

それが変わり始めたのは、娘が生まれてからでした。

同じように育てているはずなのに、こちらが何も言わなくても空気を読める娘は外ではおりこうさんです。

結局、子供は一人の人間であって、私のできることなんて限られているんだと思えた瞬間に、初めて息子のことを色々な角度から見られるようになり、長い暗闇から一歩抜けられた気がしました。

ADHDは治るものではなく、一生関わっていかなければならないと病院で言われました。

そして、個人差があるので「こうしたら、こうなる」のようなパターンは無いと言われました。

それなら、息子に合ったやり方を一緒に探していくことにしようと思います。

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