離乳食で窒息?「先天性食道狭窄症」見逃していた重大なサイン!

私の息子は「先天性食道閉鎖症」という病気で、生後すぐに手術をしました。

とはいえ普通に母乳も飲むことができ、順調に成長してくれていたのです。

それなのに、まさか離乳食がきっかけで恐ろしいことになるとは、まったく予想していませんでした。

生後1ヶ月の息子が診断された「気管軟化症」という病気

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授乳は順調……そして離乳食開始

息子は術後の食道にも関わらず、授乳はとても順調でした。

授乳中に通りが悪くてゼロゼロと音はするものの、母乳を直接飲むことができ、体格も標準よりやや大きいくらいでした。

生後6ヶ月になり、10倍粥や野菜のペーストから離乳食をスタート。

時折えづくことがあるのが気になりましたが、初めてのものを食べるときに多く見られたため

「まだ慣れていないからかな?」

くらいにしか思っていませんでした。

離乳食にも慣れ1ヶ月ほど経ったので、形態を離乳食中期に移行することに。

当時あげていたものは、直径5mm程度のみじん切りで、こちらも時折えづく様子があるものの、しばらくは順調に食べてくれていたのです。

しかし、この「えづき」こそが重大なサインだったのです。

息子の死を覚悟した大事件

いつものように離乳食をあげていたとき、息子が急に激しく泣きはじめました。

あやしても泣きやまず、夫が一旦イスから抱き上げるも、手足をバタつかせながら狂ったように泣くのです。

そこでようやく「喉に食べ物を詰まらせたのだ」と気付きました。

急いで背中を叩くも、息子の泣き方は激しくなる一方。

背を反らせて激しく泣きながら、顔が紫色に変色しだしたのです。

私は慌てて119番通報をしました。

しかしその間に息子の顔色は真っ白になり、ついに意識を失ってしまったのです。

夫が息子を抱きかかえていたのですが、私の頭に咄嗟に退院のとき病院で習った心肺蘇生法が思い浮かびました。

「早く!心肺蘇生して!」

と叫び、夫がすぐに心肺蘇生を開始。

私は救急車の要請をしていました。

私も夫も息子を助けたくて必死でした。

通話をスピーカーにし、電話口の救急隊員に心臓マッサージの指導を受け行っていると、息子が大きく一度しゃっくりをして何かが口から飛び出しました。

そして息を

「フーッ」

と吐き出したのです。

うつろに開いていた目に光が戻り、呼吸もゆっくり再開。

幸い、救急車が到着するころには意識もしっかりしてきたようで、ぐったりとはしていましたが、大勢の救急隊員に驚いて泣けるぐらいになっていました。

はじめてのICU――発覚した「先天性食道狭窄症」

呼吸が一時停止していたこともあり、息子はまずICU(集中治療室)に運ばれることに。

ICUでは、低酸素状態によって脳にダメージを受けていないか、MRIや脳波検査で詳しく調べられました。

幸い呼吸が停止していた時間が短かったため脳にダメージはなく、息子の様子も普段通りだったためICUは2泊のみ。

一般の小児病棟に移って、今度は食道の造影検査が行われることになりました。

すると、息子の食道には手術した部分とは別に狭窄している部分があることが発見されたのです。

「先天性食道狭窄症」という病気でした。

窒息事故の原因は、狭窄のせいで食道内に食べ物がどんどん溜まり、気管に溢れて塞いでしまったことと考えられたのです。

「先天性食道狭窄症」とは?治療法は?

生まれつき食道が途切れている「先天性食道閉鎖症」に対して、生まれつき食道のどこかが細く狭くなってしまっているものを「先天性食道狭窄症」といいます。

この病気は非常に珍しく、その確率は数万~数十万分の1。

さらに「先天性食道閉鎖症」に合併するものとなると、もっと低い確率となります。

「先天性食道狭窄症」には3つのタイプがあり、狭窄部分の食道の壁の筋肉が分厚いもの(筋繊維肥厚性)や、もともと胎生期にひとつである食道と気管が分かれるときに、気管軟骨の組織が誤って食道の壁に混ざってしまったもの(気管原基迷入型)。

そして、食道内の粘膜が膜状になり、食べ物の通過を阻害しているもの(膜様狭窄)があります。

息子の場合は狭窄がある場所や、その形状から判断して、恐らく筋繊維肥厚性だろうと診断されました。

治療はまず「ブジー」と呼ばれる方法からはじまります。

「ブジー」とは、狭窄部を内視鏡や造影検査で確認しながら、バルーンを使って拡張する処置のことです。

「ブジー」を数回繰り返して効果が得られない場合は、狭窄部分を切除する手術が検討されます。

その後の息子の経過と現在の食事

その後、息子は定期的に食道の造影検査をし、3度「ブジー」を行いました。

現在1歳4ヶ月ですが、食事は9ヶ月~12ヶ月用の離乳食を毎食ゆっくりと食べています。

刻みの大きさで言うと、だいたい1cm角くらいのものですが、ようやくここまで食べられるようになりました。

「手術になる症例がほとんど」

と言われ覚悟していたのですが、幸い今のところ食道に再狭窄などもなく、手術の心配もありません。

ただ、まだまだ油断はできないので、月に1度、外来でしっかりと医師に診てもらっています。

対策や注意すべきこと

「先天性食道狭窄症」は成長とともに食道も大きくなり、本人も自分で気を付けるようになるため、ある程度解決に向かうことが多い病気です。

ただ、乳幼児期の食事や誤嚥には窒息の危険が伴うので、親が十分に注意を払う必要があります。

日ごろから食事の様子をよく観察することも大切です。

不自然な息づかいや、えづき、嘔吐など、普段と違う仕草があれば一旦食事を中止し、背中を叩いたり水を飲ませたりして様子を見てください。

離乳食は周りと比べず、焦らず進めましょう。

医師とよく相談のうえ、必要であれば造影検査で食道の様子を確認しながら形態を決めると良いと思います。

また、万が一のときを考えて、喉に物が詰まったときの対処法や、心肺蘇生法を病院で習って練習しておくことも大切です。

実際に私たち夫婦はそのおかげで息子の命を救えました。覚えていて損はないので、本当にお勧めします。

まとめ

「先天性食道狭窄症」は極めて稀な病気です。

私も情報や症例を探したのですが、実際なかなか見つけることができませんでした。

この情報が少しでも、同じ病気に悩む親御さんの力になれればと思います。

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ABOUTこの記事をかいた人

「先天性食道閉鎖症」「気管軟化症」「先天性食道狭窄症」をもつ息子のママです。 大変なこともありますが楽しく元気に生活してます。 同じ病気をもつご家族の参考になればとブログもやっています!(↓WEB SITEを参照) https://ameblo.jp/candy5ss1p